今日の天気予報は晴れ。














どの朝の天気を観ても、全部晴れマークがついていたはず。














しかもどこかのチャンネルのお天気お姉さんは「今日は気持ちの良いお天気になるでしょう」と爽やかに言っていたはずなのに。














「・・・・・・・・・・・・・・・だから傘なんて持ってきている訳ないよ・・・・・・・」































雨宿り






























お昼頃から太陽にかかってきていた真っ黒な雲が、今は空全体を覆っていた。





それは誰から見ても雨雲に間違いなく、それは思った通りに雨を降らせてきていたのは5時限目が終わる少し前。





初めのうちは微かに落ちていた雨粒が、今は「これでもかぁーーー!!!」ってくらいの勢いで地面を濡らしていた。





「・・・・・・・・・・・・・・・こんなになるんだったら、マリ子ちゃんと一緒に帰れば良かったな・・・」





はぁ〜と言うため息さえも、雨の音でむなしくかき消される。





ついさっき、マリ子ちゃんのお母さんが車で迎えに来ていた場面が頭に浮かんだ。





その時に、「一緒に乗っていきなよ?」とマリ子ちゃんが誘ってくれたのに、「すぐにやむだろうし大丈夫!」と断ってしまった

あの時の自分に後悔していた。





天気予報のお姉さんを信じて、雨が上がるのを待っていたけど・・・・・・・・・・・・





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・止みそうもないなぁ・・・・・・・・・・」





そう何度目かのつぶやき。





「・・・・・・・・・・そうだな・・・・・」





突然聞こえたその声に、私はびっくりして振り向く。





「水野も傘持ってきてないのか?」





そこにいたのはクラスメイトの高嶺君。「う・・・・うん・・・・」少しボーっとして答えた私に、高嶺君は「俺も持ってきてないんだよ?」と苦笑した。





「・・・・・・・・・・・・あっ、そう言えば・・・・・お父さんの仕事の関係でまた少しお休みするんだったね・・・・・・?」





「ん?あぁ・・・・・・・・まぁちょっとな?」





今はもう部活動の生徒ぐらいしか残っていない学校にいたのはそんな理由。私は雨宿りだけど、高嶺君はそんな理由。





久々に学校にきたのに、高嶺君はそんな事をみんなに話していたのを聞いていたから。





「・・・・・・・・・・・・・・ねぇ高嶺君・・・・・・・・・・・・・あの・・・・・・・・・・」





「・・・・・・・・・・・・・・・ん?なんだ水野?」





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あの・・・・・・・・・・学校が嫌いになった訳じゃないんだよね・・・・・・・?」





「えぇ?!いや嫌いじゃないぞ?ただその・・・・・・・・・・用事があって・・・・・・・・・・・・・・・」





「うん・・・・・・・・・・・・・そうだよね?嫌いじゃないんだよね?・・・・・・・・・・・・・ごめんね変な事聞いて・・・・・・」





「・・・・・・・・・・・・いやでもちょっと休みすぎだしなぁ・・・・・・・そう思われても仕方ないのかもな?」






















聞きたいのはそうじゃなくて、でも何が聞きたいのかわからない。





学校が嫌いとか、誰かが嫌いとか、勉強が嫌いとか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今の高嶺君がそんな事で休みがちになっている訳

じゃない事ぐらい私にでもわかってる。わかっているけど、何をどう聞いていいのかわからないの。





もっと違う何かを聞きたいんだけど、でもそれがなんなのか・・・・・・・・・・・・・・・・・それに、それを聞いて高嶺君が困らないかとか、

色々考えちゃってどうしていいかわからないの。


























「高嶺君・・・・・・・・・・」





「・・・・・・・・・・・ん?」





「この雨が止んでも・・・・・・・・・・・・・・・・その・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
























側にいてほしい・・・・・・・・・・・・・・・・






















「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・雨が止むまで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここで待ってような?水野・・・・・・・・・・・・・」





「・・・・・・・・・え・・・・・・・・・・・・・?」





「だって、濡れるの嫌だろ?だからもう少しここに居ような?」





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・」



























マリ子ちゃんの車に一緒に乗っていけばよかったとか、





お天気お姉さんの予想が外れてしまったとか、





高嶺君が休みがちで寂しいとか、





どこにも行かないで側にいてほしいとか、





さっきまでいろんな事が頭にあって、もうぐちゃぐちゃのめちゃくちゃだったのに・・・・・・・・・・・・・今は真っ白。


























「高嶺君・・・・・・・・・・・・・・・・・」





「ん?」





「雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・まだ止みそうにもないね・・・・・?」





「・・・・・・・・・・・・・・・そうだな?」






END


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久々にきた清麿×鈴芽!!!(//□//)
好きだ!
好きだ!やっぱりお前らが大好きだっ!!!


なんて言いましょうか〜?あれなんですよ?こいつらは可愛すぎるんですよ?つうか鈴芽がめら可愛い(どんな日本語だ)
新刊のガッシュを読んで改めて思いました。鈴芽が本当に、マジで可愛いと。
でも登場したばかりの時は、こんなにも鈴芽は女の子女の子していなかったような気がします。
もっとなんて言うか・・・・・・・・おバカさん的な存在だったような?(ひでぇ)
だから初めにはまったのはブラゴ×シェリーだったんですけどね〜?(笑)ブラシェリ〜vブラシェリ〜vと騒いでました。

はぁ〜v鈴芽の一途さに、清麿の鈍感さがなんとも言えず大好きです(萌萌)

読んでくださりありがとうございました〜vvv





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