もしも、素直にそうだと言えたなら・・・振り向いてくれるのだろうか。
もしも、素直に触れていたのなら・・・側にいてくれたのだろうか。
あぁ、愛しい人よ。どうして君はそんなにも美しいのか?
恋愛エゴイスト
「珍しいですねぃ?こんな天気の日に・・・散歩ですかぃ?」
向かってくる赤い傘にそう話しかけた。
「いつも暇そうだね、お前は?」
どこか棘のあるそんな声が返ってくれば、ほぅら心が揺れ始める。
「何言ってるんでさぁ〜?これは重要な仕事の一環ですぜ?」
ふぅん・・・とそっけない声がなんと魅力的なのだろう。
「じゃあ、サボってないで仕事してロヨ」
そう言ってまたクルクルと傘を回して歩き出して・・・いつもの通りのそんな態度で。あぁ、それさえも愛おしい。
「今日はこれで仕事も終わり。暇ならちょっと付き合ってくだせぇ?」
ピクン・・・
微かな変化、回っていた傘も止まって通り過ぎようとしたその足さえ止まって。
「・・・・・何企んでる?」
どこか訝しげな、そんな声と視線が此方を向いていた。
「・・・・・・・・・・何も?」
思っていたよりも素直に振り向いた相手に、自分はきっと驚いていたのかもしれない。
だって目の前の少女の青い目に映る自分は・・・嬉しそうだったから。
「そう。じゃあ・・・一昨日きやがれ・・・」
ぼそりと聞こえた声と、帰って行く姿を見送りながらぼんやりぼんやりと立ち尽くして。
「・・・なぁんだ、簡単な事だったんじゃないですか、ねぇ・・・?」
「もっと早く気づいていれば良かったのに・・・ねぇ・・・?」
「・・・もっと早くに・・・ねぇ?」
素直になれば振り向いてくれる。
素直になれば側にいてくれる。
美しい人よ。愛しい人よ。
僕の命は、もうわずかなのです。
END
======================================
突発、沖田→神楽(笑)しかもこれ、会社で思いついて書いてきたなんて内緒の話(ぁ)
どうも最近、沖田×神楽を考えようとするとこんな感じで死ネタ?っていうんですか、
そんなものしか思いつかないです(;´Д`)
だからどうしても、沖田が女々しくなるというかなんと言うか(ひでぇ)
そんな感じで、久々の更新。