遠くの方から足音が聞こえる。
きっといつものように一生懸命になって走ってきているのだろう。
少女の名は。
日本と言う国からやってきたと言う少女。
初めての私の授業で突然、「先生に一目ぼれしました!」と元気良く言い切った少女。
そのの存在が・・・・・・・・・・・・・・・・・・今は何よりも眩しく思う。
耳に残るは、君の歌声
「ルーピン先生!!!」
バタンと大きな音を立てては私の部屋へ入ってくる。これもいつもの事。
「はいはい・・・・・今日も元気だね〜は?」
私はそう言って笑顔で迎えてやる。
はものすごく嬉しそうに「はいっ!」と微笑んだ。
「・・・さて?今日はいったいどんな[愛の告白]を私に聞かせてくれるんだい?」
「えへへへ〜v今日はですね?いつもの言葉よりもドキドキしてしまうような言葉なんですよ〜v」
彼女はあの告白から毎日のように私に[愛の告白]をしてきているのだ。
突然のあの時の告白の時に、私はどうしていいかわからず・・・・・取りあえずこんな事を彼女に言ってしまったのだ。
「え・・・・えーと・・・・・・。突然だけど君の告白はとても嬉しく思うよ?でもね?私はまだ君の事はよく知らないし、君も私の事
はよく知らない訳だし・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだ!これから君の事をよく知っていくのもかねて、私が思わずドキッとするような
[愛の告白]を言ってくれたら、私も真剣に君の事を考えるよ?・・・・・・それでどうだい?」
思わず出た言葉とは言え、あまり深く考えていなかった私にも責任がある事だし・・・・・と言うか、まさかが本気で実行して
くるとは思ってもいなかったんだが・・・・・
「先生・・・・・・・・・・好きです!青から黒へと変わるほど深い深い海の底の様に私は先生が大好きです!」
はそう言ってウルウルと目を潤ませながら私の前で祈るように手を合わせている。
(・・・・・・可愛いんだけどね・・・・・・・・?君と私じゃ親子も同然だろう?)
そんな事を思いながら私は「うーん」と悩むフリをする。ちらりと視線をに向けると、うずうずと期待に満ちた無邪気な顔が私
を見つめているのがわかった。
「・・・・・・・・昨日よりも少し知的な言い回しだけど・・・・・・・・・まだまだドキッとはしないな〜?」
私がそう言って笑って見せると、は「えぇーーー!!!」と子供じみた非難の声を上げる。
「そんな事ないでしょ?!少しは・・・・・ほんのちょっとくらいはドキッとしませんでした?ちょっとくらい・・・ね?」
はそう情けない声を出した。これもいつもの事。
「だ〜めです!私が本当にドキッとするような言葉を言ってくれるまでは・・・・・・・・君は私の一生徒だよ?」
これが私との日常の事。
初めのうちは正直、「面倒な事を言ってしまったなぁ・・・」と感じていた事だが、
今はなぜかとても楽しみになっている日常。
の元気のよい声が、可愛らしい笑顔や、無邪気に喜んだり悲しんだりする行動が・・・・・・・何もかもが幸せに感じる。
これが[恋]じゃないのかとも思う時が無いとも言えない。
でも、と私は親の年ほど離れているし、生徒と先生という関係でもある。
そして何よりも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私ハ人ヲ愛シテハイケナイ・・・・・・・・・・・・・・・・・そう思っているから。
「・・・・んせい・・・・・・・・・・・・先生・・・・・・・・・・・・・・・・ルーピン先生ってば!?」
ハッとして前を見ると、が少し困った顔をしていた。
不安そうな、心配しているその表情に・・・・・・・・私はそっと彼女の頬に触れてみせる。
「・・・・・・・・・・?先生・・・・・・・・・・・どうしたんですか?具合でも悪いんですか・・・?」
その突然の私の行動には少し驚いていた。
「・・・・大丈夫・・・・・・・・・・・・・・・・少しボーとしていただけだよ・・・・・・・・」
私はそう言って微笑んでみせる。・・・・・・たぶん・・・きっと、うまく微笑んでいたんだと思う。
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それからもの[愛の告白]は毎日のように続いた。彼女はあきらめる事を知らないのだろうか?・・・・・・・・でもそれがまた何
とも微笑ましくも思うのだが。
「・・・・・・・ん?どうしたんだい?今日はやけに大人しい登場だね?」
小さな音が聞こえて、振り向いた先にはの姿があった。
私が話しかけると、は目を伏せて悲しそうに立っていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・?どうしたんだい?具合でも・・・・・・・・・・・・・」
私がもう一度話しかけようとすると、は消えてしまいそうな声でこんな事を言った。
「・・・・・・・・・・・・・先生が体調を壊したのって・・・・・私のせいですか?・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・え?なんだって・・・・・?」
突然そう言いだしたに私は思わず手を伸ばして彼女を側へと引き寄せる。
「そん・・・な・・・・・・・・・誰がそんな事を?」
私が驚いたままで問いかけると、は唇をキュッと結んで視線をそらす。
「・・・・・・・?いったい誰がそんな事を言ったんだい?・・・・・・確かにここ最近少し体調が優れない日があったが、でもそれ
は別に君のせいなんかじゃ・・・・・・・?」
の瞳が少しづつ濡れていくのがわかった。たぶん今何かを話そうとすると泣いてしまうのを我慢しているのだろう。は首
を振るだけの行動しか見せない。
「・・・・・・・・・・・・ちゃんと私の目を見てくれないか?どうしてそんな・・・・・・・そんな悲しい事を言うんだい?」
「わた・・・・・・・・・・・私がっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・先生・・・・・・・っを・・・・・・・・・・・・・・・・」
の口からやっとこぼれた言葉は・・・・・・・・・・・・途切れ途切れに部屋の中を響かせた。
今はもう、我慢し切れなかったたくさんの涙が・・・・・・・・・の頬をつたって落ちている。
「・・・・・・・・・・・・泣かないで?・・・・・・・・・・・・・私はそんな風に君の事を思ったりはしていないよ?それどころか・・・・・君
が来るのが楽しみで仕方がなく思っているくらいなんだよ?だから・・・・・自分を責めたりする事はないんだよ?ね?」
「でもっ!」
「え・・・・?」
「それならどうして先生は私の事を見てはくれないの?!先生はどうして私を好きになってはくれないの!それに・・・・・・・・・ど
うしてっ!病気の事を教えてくれなかったの!?」
「・・・・・・・・・・・・びょ・・・・・・・・病気・・・って?」
「先生が・・・・・・・・・・スネイプ先生に薬を調合してもらっているというのを聞いたんです・・・・・だから・・・先生の事を好きな子が、
先生が病気だって事も知らないくせに!って・・・・・私に・・・・・・・・・・・」
の小さな肩が震えているのを感じた。でも・・・・・・・・私にはそんな彼女に触れる事ができなくなっていた。
「私・・・・先生が病気だなんて知らなかった!それなのに・・・・・それなのに私、先生の事なんでも知っている気でいて・・・」
その言葉を言うと、は私に抱きついてきた。彼女の細く華奢な腕が私の背にゆっくりとまわっていく。
「・・・・・・・・・・・・・・でも・・・・・先生が好きなの!先生の事何もわかっていないけれど・・・・・先生が大好き・・なの・・・ぉ・・・・」
最後のの言葉は、駄々をこねた子供のようにも、少女ではなく女としての言葉にも感じられた。
苦しそうに泣く。悲しそうにつぶやく。切なそうに体を寄せる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
愛しい少女の肩に手をかけれればと思う・・・・・・デモ私ハ、君ヲ守ル事ガデキナイ
悲しんでいる少女を慰めれればと思う・・・・・・デモ私ハ、側ニ置イテヤル事ガデキナイ
たくさんの涙をすくってあげれればと思う・・・・・・デモ、私ハ人ヲ愛シテハイケナイ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ダッテ私ハ、君ヲ壊シテシマウカラ
耳に残るは、君の歌声(告白)
誰よりも愛しい・・・・・・・・・・君の歌声。
END
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だっはー!?煤i ̄□ ̄;)
久々の夢が悲恋でごわす!?ぎゃ、ぎゃふん・・・(撃沈)
なんだか悲恋に終わってしまったこの夢・・・・・初めはハッピーな感じでvと思っていたんですが・・・
何をどうしてこうなったのか?(おい)
初ルーピン先生夢が悲恋に終わるとは・・・・・・・・ルーピン先生が好きな方すんませんすんませんm(_ _;)m
※話は変わりますが、このタイトル・・・私が好きな映画のタイトルだったり(笑)知っている人いるかなぁ〜?(汗)
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