甘いのはミルクチョコ。
















大人の味はビターチョコ。
















遊びがあるのはナッツチョコ。
















愛しい君は・・・・・・・・・・・・・・・何チョコなのかな?






















甘い甘い君だから・・・






















「あぁ〜なんだかすごく甘い物が食べたいと思わないかいフレッド♪」


「そうだね〜vなんだか無性に茶色くて甘くて口の中でトロッととろける甘い物が食べたいね〜ジョージ♪」





僕達がそう言いながら一人の少女の側に立つ。



彼女の名は。ホグワーツ初めての日本から来た少女。



チャイナとは違う温かみのある風貌と、優しげな微笑が魅力的な・・・・・・・・・僕らの姫。



初めて会ったとたん、ハートがついた矢に射抜かれたような衝撃を受けた僕らの愛しい人。













僕達がわざとらしくの前で会話をすると、はカッと頬を赤くしてうつむきながら通り過ぎようとする。



そっけない?いやいや・・・・・・・は極度の恥ずかしがりやなんだよv



組み分け帽の時だって、大きな瞳を潤ませて自分を紹介した校長の背に隠れてしまったり、



挨拶代わりにと僕達が両方の頬にキスをした時だって、湯気が出るんじゃないかと思うくらい



真っ赤になったり・・・・・・。



とにかくはすごく恥ずかしがりやなんだよね?・・・・・・・・・でもそこがまた可愛らしいんだけどv


















「あ・・・・・あの・・・・・・通ってもいいか・・・・な・・・?」



が消えてしまいそうな声でつぶやいたから、「「どうぞどうぞv」」と返事をする。



「・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・ありがとう・・・・・・・・・」



その小さな声のままは律儀にそう言ってそそくさと僕達の前を通り過ぎていった。


















「・・・・・・・・・・・・・・・・これくらいアピールしとけばいいかなフレッドv」

「いやいやまだまだ足らないと思うよジョージ?もっともっとアピールしなくちゃ♪」


















僕達はそう言っての後姿をぼーっと眺めながらにんまりと微笑んだ。























それからも僕達の【チョコ頂戴作戦】は続いた。



廊下で待ち伏せたり、談話室で大きな声で話したり、とにかく思いつく事をひたすらやっていた。



「これでは僕らにチョコをくれるだろうね?」

「そりゃそうさ!そのために僕らは頑張ったんだから!」



そんな事を話しながら、僕らは運命の日が来るのを楽しみに待っていた。


















・・・・・・・・・・・・・・・・・が?


















運命の日。



僕らは今か今かとを待っていても・・・・・・・・が宿舎から降りてくる事はなかった。



の親友であるハーマイオニーにも聞いてみたが、彼女も知らないと首を振った。


















どうしたのかな?

病気にでもなったのかな?

それともしつこい僕らを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?



















「嫌いになったのかもね?」



弟ロンがあきれたようにそう言った。



その友達ハリーも、「ちょっとしつこすぎたからね・・・」と苦笑していた。


















その言葉を鵜呑みにした訳じゃないけれど・・・・・・

僕らを嫌いになるなんて優しいがそんな事思う訳ないと思ったけれど・・・・・・・































僕らは魂が抜けたように・・・・・・・・・・・・・・・落ち込んだ。































「・・・・・・・フレッド・・・・・・・・・・僕もう何もやる気が起きないよ・・・・」

「ジョージ・・・・・・僕も生きる気力さえないくらいだよ・・・・・・・・・・・・」


















その日がそんな感じで、暗く、重く、寂しく、悲しく、切なく・・・・・・終わろうとしていた。

































「はぁ〜・・・・・・・・・もう寝ようかフレッド・・・・・・」

「そうだね・・・・ジョージ・・・・・・明日も早いし・・・・・・」





いつの間にか談話室には僕らしかいなくて、暖炉の火だけが赤々と部屋の中を照らしていた。



時間はもう真夜中で、宿舎部屋の方からも話し声や騒ぐ声も聞こえていなかった。



「「・・・・・・はぁ〜・・・・・・・・・」」



出るのはため息ばかり。

今までの苦労を惜しむよりも、に嫌われたんじゃないかと思う事が何よりも辛かった。



のろのろと椅子から立ち上がり互いに肩を組みながらとぼとぼと宿舎に戻ろうとした時、

大きな音が談話室に響き渡る。


















「「・・・・・・・・・・・・・あっ・・・・・・・バレンタインデーが終わっちゃったよぉ・・・・・」」


















僕らが思わずそうつぶやくと、ギイっと扉が開く音がした。



その扉は外から談話室に入る扉で、「こんな夜中に誰が外から?」と力なく目をやると・・・






















そこには・・・・・・





















「「・・・・・・・・・・・・・・・・・っ?!」」





















今日、一度も姿を見せなかったがそーっと入ってきたのだ。



「・・・・・・・・・・・・・・・ひゃあっ?!」



は僕達の声に驚いて、可愛らしい声を上げた。

そしてすぐに僕らだと気づくと慌てて逃げようとする。


















「「待ってっ!!!」」


















僕らは無意識のうちにの手を引いて、力いっぱい抱きしめていた。

「え?!ちょっと!?(汗)」と驚いて慌てふためく



構うことなく僕らはを抱きしめた。

息苦しいだろうなんて考えもせず、ぎゅっとの存在を確かめるように。























「あぁーだ!大好きながいた!」

「チョコなんかいらないよ!僕らはさえいればそれだけでいいんだ!」

「ごめんねしつこくして!」

「もうの嫌がることなんて絶対にしないよ!だから・・・・・・・・・・・・・・・っ!」
























「「僕らの事を嫌いになんてならないでっ!!!」」
























なんだかそんな事をバーっと叫んでいた気がする。



が僕らの名前を、いつもよりもずっとずっと大きな声で呼んでくれるまで

・・・・・僕らはぎゅっとを抱きしめていたんだ。

























「ねえ・・・・・・どうしてこんな時間まで外にいたんだい?」



「そうだよ!君みたいな真面目な生徒がこんな事をするなんて?」







やっと落ち着いた僕らがにそう言うと、は少し困った顔をしたが、



「・・・・・・・・・・あ・・・・あのね・・・・・?」



とすぐに話してくれた。



























「2人ともチョコがよかったみたいだったから・・・・・・・チョコをみんなに内緒で作っていたの・・・」

「でも私他の料理は得意だけど、お菓子は作った事がなくてね?今の今まで・・・・・・・・・・・」


























でも結局、みんな失敗してしまって、しかもバレンタインデーまですぎてしまって

・・・・・とは悲しそうにうつむいた。



だから僕らは「「そんな事気にしないでよ!」」とにそっとキスをしてあげた。



「でも・・・・・」



とすまなそうにするにそっと耳打ちして、そして最高のキスをしてあげたんだ。
























「チョコなんかいらないよ?」

「そうだよ!僕らはがいればそれだけでじゅーぶんなんだから!」

「「それにね・・・・・・・・・・・・・・・?」」




































「「甘い匂いがするが何よりもおいしそうだからねv」」






END

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バレンタイン記念夢小説二つ目はやはり双子です(笑)
何がなくても双子が好きなんで、これはパーッと書けた記憶があります。
双子は可愛くも悪くもなんでもござれ♪的なキャラなので(私の中でですが)
ほんと一番書きやすいですね〜v大好きだ〜vvv





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