あっ・・・・・・まただ。



















確かこの前もだったはず。



どうしてだかわからないけど、こんな時の銀ちゃんはすごく機嫌が悪かったりする。



私が話しかけても、「あっ?」って曖昧な返事をして私を見てくれない。





















銀ちゃんの体から、少し甘ったるい白粉の匂いがする。その時は、



















銀ちゃんはいつも機嫌が悪い。






















「銀ちゃん臭いよ・・・・・・・・・・・」



私が小さくそう言うと、銀ちゃんは「屁なんてこいてないから?」と顔も向けずにそう言った。



「違うよ・・・・・・・甘ったるい匂いがする・・・・・」



また小さく言うと、銀ちゃんは「パフェ食べてきたからじゃないの?」とそっけなくそう言った。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・白粉の匂いがするよ・・・・・・・・」



















「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あぁ・・・昨日、女買ったからかもね?」


















悪びれた態度でもなく、それがどうした?って態度で銀ちゃんがそう言った。



わかってはいたよ?わかってはいたけれど、悲しくて辛かった。



「・・・・・・・・・・・・・・・どうして女なんか買うネ?そんなに欲求不満なのカ?銀ちゃんは・・・・・・・」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだね?欲求不満なのかもね?」



銀ちゃんはそう言っておかしな笑い方をする。




















自分を恥いているような?自分を責めているような?自分をバカにしているような?




















そんな銀ちゃんを見ると、すごく胸が痛くなる。



どうしていいのかわからないし、どうしてやればいいのかわからない。



「女を買った」って言う銀ちゃんの言葉に吐き気さえ覚える。



「女なんか買って楽しいの?」



「楽しいよ〜?気持ちがいいしね?」



そう言ってまたさっきと同じ笑い方をする。私はこんな笑い方をする銀ちゃんは嫌い。



だから言ってやった。銀ちゃんを困らせるかもしれないけれど。






















「私じゃ駄目なの銀ちゃん?」























ほんの少しだけ沈黙。でもすぐに銀ちゃんは私を見ずにこう答えた。



いつもと違った低い声。少しだけ怒った声。

























「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前に手を出せないから女を買ってるの・・・・・・・」

























どろりとした何かが銀ちゃんの言葉と共に私の体を流れていく。



こんな感じは初めてだけど、初めてじゃないような何かが流れていく。



怖いような、悲しいような、切ないような、憎らしいような・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも愛しいような。
























「子供でごめんね銀ちゃん・・・・・・・・・・・・・・・」




























「大人でごめんな神楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・」























それはなんと呼ぶのにふさわしいのか。



私にはまだぴんと来ないけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



銀ちゃんの体についた甘ったるい白粉の匂いは大嫌い。






END


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お題の【嫉妬】でした〜(汗)

なんとなく大人な感じのモノが書きたかったんですが、いまいち・・・うーん・・・
って言うか、この時代に[女]買ったりってのはあったのかさえもわかりませぬが、銀ちゃんも大人ですし?
年頃ですし、健康優良児ですし(糖が多いけど)、女の1人や2人相手にした事ぐらいはあるだろう!と思いました。
多少そうでもないと、神楽が可哀相でしょ?やっぱり夜兎だって初めては痛・・・・・・・・(自主規制)

好きだけど手を出さないって言う銀ちゃんもかっこいいかな?と(笑)



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